CDを売るということ、買うということ | レソノサウンド resono-sound

2020/12/20 20:11

昨今、CDの売り上げが減少したことに伴いダウンロード販売やストリーミングサービスが充実していく世の中にだいぶ変化しました。


レソノサウンドは北欧フォークのCDを中心に販売していますが、Spotifyはスウェーデン発祥だったりもする関係で、ストリーミングで聴けるミュージシャンも少なくありません。
YouTubeで聴けるから、とCDを買わない方も多くいらっしゃることと思います。

北欧フォークをCDで買う1つのメリットとしては、曲の解説であったり、メンバーのプロフィールであったり、情報のあるブックレットへの需要が高いと言うことが挙げられるでしょう。
聴いているだけでも楽しいのですが、それ以上の情報を得ようとすると日本語ではたどり着けなくなりますし、そうなると情報の多すぎるインターネットよりブックレットくらいの方が案外ちょうど良かったりします。
まあ、全編スウェーデン語だと心が折れそうになるときもありますが。タイトルによく出てくる文字の意味を知ると少し読めるようになったりもして、どの地方の何という曲調だとか、そのくらいはわかったり。
ゲストミュージシャンがあのバンドのギターの人じゃん!みたいな繋がりに気づけたり。
スウェーデン語と英語で対訳になっているブックレットは一番参考になるので、言語としてちょっとわかることが増えたときの喜びには知的好奇心が満たされます。
それから、これは北欧フォークの慣例なのか、使用している楽器の製作家やモデルを記載していることが多く、もし同じ楽器を演奏している(演奏したい)人にとっては貴重な情報になると思います。

以前誰か…日本のミュージシャンが、「レコードは絶対1曲目から流さないといけないし、有名な曲をアルバムのどの部分に持ってくるか、全体の流れをどうするかなどすごく練って考えたが、今は1曲単位で買えるのでそういう凝り方をしなくてよくなった」というようなことを言っていました。確かにそうだなあと思うと共に、好きな曲が入っているアルバムに入っていた他の曲が思っていたより良かった、というような出会いは減ってしまっているのかなとも同時に思いました。「ロビンソン」目当てで買った「ハチミツ」に収録されている「あじさい通り」がロビンソンより好きになるみたいな。スピッツの話です。

とはいえ…そういう時代ではありますが、やっぱりCDをプレスするとなったらレコーディングしてジャケットを考えてブックレットを作って曲順を決めて…と、適当にはできないと思うんですよね。熱を注がないと、CDって簡単に作れるものではないので。
だから音楽を.mp3で買うのとCDという一式揃ったパッケージを買うのとでは消費者の心持ちは違ってくると考えています。
普段持ち歩くのはデータだとしても、家に手触りのあるものとしてのCDがあることに価値を見出しているのではないかなと。
余談ですが私はスマホで聴くときもアルバムの1曲目から順番に流します。
だから、それぞれのアルバムの1曲目が一番聴いていることになるんだと思うのですが、1曲目にどんな曲を持ってくるかはミュージシャンの個性が出るところだと思いますし、なぜそうしたかをブックレットの文章から感じ取る作業が好きです。
タイトルも一応Googleで翻訳してみて、全体的なコンセプトがなんとなく掴めたり、全く掴めなかったりする時間も好きです。
そういうことをしていると曲にも愛着が湧いてきて、ただデータで買って聴いている音源より聴く機会が増えたりします。

北欧フォークもレーベルから出しているものもあれば個人で出しているものもあり、簡素なケースのものから充実したブックレットがついているものまで、どこに力をかけるかは人それぞれです。
でもそれすらも、その人らしさを感じる部分になるような気がしていますし、なんでしょうね、曲という単品料理が欲しいのか、CDというフルコースが欲しいのか、そんな違いがあるのかな。
だから今でもCDを買う人は買うわけで。
CDが売れなくなったという事実はあるにしても、買わなくなった人たちと未だに買う人は単にニーズがちょっと違うんだろうなと。

楽しめるように楽しめる手段で楽しんでいただければ、と思っているので無理にCDを買ってくださいと勧めることはありませんが、当店がCDという媒体で北欧のミュージシャンを応援しているのはきっとそのミュージシャンのバックグラウンドごと皆様に伝えたいからなのだろうなと考えるようになりました。
もし、最近CDを買わなくなったな、と思っている方がおられましたら久しぶりに買ってみるのも楽しいかもしれません。
それも、知らない国の、知らないバンドを。

あ、もし北欧音楽なぞに興味をお持ちでしたらぜひ当店で。

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